アナログ回路を、ある要求性能に適合するように設計するには、その要求性能に 対して、何が影響や誤差を与え、それがどの程度影響するかを定量的に考慮しなけ ればなりません。そうでないと、非常に無駄な回路になったり、高価であったり、 場合によっては、実現可能なものが、実現できなかったりします。また、電気的性 能だけにとらわれると、信頼性やコスト、操作性などがないがしろにされかねませ ん。信頼性、生産性、コスト、操作性、場合によっては機構デザインからの制約も 含めて、優れたものになるように設計を行うように心掛けます。性能が良くても、 使い勝手が悪いとか機構デザインがお洒落でないという理由で、ユーザーは使って くれないものです。設計上の基本理念は、”Simple is best.”に つきると思います。

© 2000 Takayuki HOSODA.