雑音

アナログ回路では目的とする信号にそれ以外の信号、つまり雑音が混ざった場合、 本質的に信号と雑音を区別する事ができなくなるため、雑音には非常に気を使いま す。では、雑音源にはどういうものがあるのでしょう。  自然の雑音としては熱雑音と、電波として存在する雑音として、宇宙開闢ビッグ バンの光がドップラーシフトした背景輻射や太陽からの雑音、空気中の電離した物 質が原因の空電、雷の放電による雑音などがあります。それ以外の電波としての雑 音は、ほとんど人工的な雑音です。マイクロプロセッサなどを使用した装置の出す 雑音、マイクロ波帯域では、都市雑音の主な原因のエンジンの点火装置からでる放 電雑音、スイッチング電源や、水銀燈や蛍光燈などの雑音、放送局の電波といえど も必要としない人にとっては雑音になるでしょう。雑音は、外から来るものばかり ではありません。熱雑音や、その回路自体が出す雑音もありますし、信号の歪みも 不要なスペクトルが発生するという観点で見れば雑音ということが出来るでしょう。

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