素子感度

 同じ精度の部品を使用しても、そのばらつきの影響が少ないように設計すれば、 ばらつきの少ない回路が実現できます。ある回路のある素子のパラメータ、例えば 抵抗値をある一定の割合だけ変化させた時に、その回路の特性が影響を受ける割合 を素子感度と言います。例えば、10次のアンチエリアシングフィルタを構成する 場合、ザレンキー型のフィルタブロックをカスケード接続して構成したとしたら、 高Qのステージの素子感度が非常に高く再現性が悪いことが判ります。こういう場 合は、ダイナミックレンジと低域を犠牲にしてGIC型にするか、アクティブ素子 が増加するのを許容してステートバリアブル型にして素子感度を下げます。素子感 度が低いということは、再現性が高い、無調整化できる、高価な部品が不要、故障 率が低く出来る、といったメリットがあります
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