熱設計

部品の温度が必要以上に高くなることは、最悪の場合は火災、そうでなくても、 故障や性能の悪化を招きます。オウレニウスの法則に準じ温度が10℃上昇すると ほぼ2倍に故障率が増加します。特に電解コンデンサの標準品は、85℃に於いて 2000時間程度の寿命しかありません。電解コンデンサの付近に発熱体を置くの はご法度です。半導体も温度に敏感です。接合型FETのゲート漏れ電流やトラン ジスタのコレクタ漏れ電流は、接合部温度が10℃上昇するごとに約2倍増加しま すから、常温で30pアンペアのオーダーであったものが温度上昇によって1nA 程になることもあります。出力段のトランジスタなどでは、絶対最大定格から許容 できる消費電力が決まりますから、放熱器を使用する必要がでてくると思います。
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