800 Hz, 直線位相, 3 次対バンドパスフィルタ


概要

初段は多重帰還型の単峰特性、後段はフリーゲ型の双方特性のアクティブフィルタで構成した 3 次対の直線位相特性の BPF です。
中心周波数 fc = 800 Hz, Q を 8 ~ 9 辺りで通過帯域の群遅延特性ができるだけフラットになるように E24 系列の素子値で設計したものです。

回路図

fig.1 シミュレーション用回路図
回路図
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シミュレーション結果

周波数対振幅・群遅延特性
周波数特性
V(bpf1) : 初段, V(bpf3) : 総合

過渡特性
過渡特性
V(vin) : 入力, V(bpf1) : 初段, V(bpf3) : 総合

まとめ

fig.1 の回路は単峰特性の BPF の群遅延特性を, 双方特性の BPF で補正したとも考えられますが, 群遅延特性の補正は振幅特性の補正ほど容易ではありません。 初段には EMI 対策の 2 次 LPF (Low Pass Filter) 部を含んでいますので, それも含めて補正することになります. フリーゲ型 BPF では 2 つの抵抗の積で周波数を調整出来るため, E24 系列の素子値でも丁度良い組み合わせを見つけることが出来ました。 ただし素子の精度は ±1 % より良いものが必要です。 E24 系列の素子値に合わせているため特性に多少のずれがあり, 中心周波数 fc ≃ 806.8 Hz, Q ≃ 8.33 となっています。

関連項目

参考文献

外部リンク


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